ハープの魅力

奏者と一体化する楽器ハープ

ハープは、奏者自らの指が直接弦を弾いて音を出す楽器です。
奏者の指が楽器の一部であると言っても過言ではありません。
大きさは多様で、小さいものは弦が15弦の膝の上に乗るくらいのものから、大きいもの(いわゆるグランドハープ)は主に47弦の全高190cmです。
メイカーによって音色の特色はありますが、弾き手による音色の違いが出やすい楽器です。

オーケストラや吹奏楽の中では、姿形からとても目を引く楽器だと思います。もちろん、曲の中で花を添えるような目立つ演奏もありますが、むしろハープの音の響きで「他の楽器の音をブレンドさせるような役割」を持っていると思っています。こんなことに注目してお聴きいただくと、ハープの存在や役割を楽しんでいただけるのではないかと思います。
また、ハープは指で演奏するのでさまざまな音色を作り出すことができます。優しい音色を思い浮かべられがちですが、力強い音も表現できる楽器です。癒しだけでなく、わくわくする気持ちも、感じていただけたらと思っています。

一方、奏者としてもハープはとても魅力ある楽器です。
ハープは自分の身体で楽器を抱えて演奏するので、音を直接、身体で感じることができます。音色を自らの指でコントロールできる楽器なので、どんな音色にするかを自分で試行錯誤して作り上げる楽しみがあります。グランドハープであれば、7本のペダル操作の正確さが求められるので、これらを使いこなす楽しみがあります。
指の使い方が独特で、フランス語で”placé” (プラッセ)と言いますが、連続する音を演奏する場合、”指の準備” をしておく必要があります。(ギターやピアノとの違いを連想できる方はお分かりになりますでしょうか?)
このように、「指づかい」がとても重要で独特なので、イメージ通りに演奏するように練習することが、私が思うハープの楽しさであり、大事にしていることです。

このような、ハープの魅力を一人でも多くの方に知っていただきたいと思っております。

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